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止まらない、止められない、エディー・イングランドの快進撃。ジェイミー・ジャパンは後に続けるか

オールブラックスを射程圏内に。日本はジョセフHC下、ステップアップが求められる時

「オールブラックスを恐れる必要はなくなった」

 一方、イングランド代表が多数スコッド入りしたライオンズも、目下W杯連覇中、世界ランキング1位「オールブラックス」ことニュージーランド代表相手にテストマッチ3連戦で1勝1敗1分と健闘。最終戦にはジョーンズHC自身も現地に足を運んで観戦していたが、ライオンズの戦いぶりは十分に、打倒・オールラックスのヒントになったはずだ。

 実際にライオンズとして試合に出場していたイングランド代表SOでもあるオーウェン・ファレルは「オールブラックスは倒せない相手ではない」とキッパリと言い、ツアー最年少だった同じくイングランド代表LOマロ・イトジェは「オールブラックスを恐れる必要はなくなった。この経験をチームに還元したい」と息巻いた。

正確なキックでオールブラックスを苦しめたオーウェン・ファレル。写真:AP/アフロ

持ち前のフィジカルを存分に発揮した、マロ・イトジェ。写真:Shutterstock/アフロ

 この1年半の強化に十二分に手応えを感じているジョーンズHCが「次にやらないといけないこと」として挙げたのが「(イングランド代表のヘッドコーチに)就任してから61人の選手を試した。その中から45人のエリートスコッドを選ぶことだ」と語気を強めた。つまり、2019年W杯に向けて、各ポジション3人ずつ、その中核を担う選手を決めるということである。

 また、ジョーンズHCはかねてから「ワールドカップで優勝するためには、先発メンバー15人の総キャップは600キャップ以上必要」と言い続けている。過去の優勝チームが現実的にそうだったというデータに基づいている数字で、ワールドカップで十分なパフォーマンスをするためには、大会までに1人平均40試合は出場しておかなければならない。

 実際、2012年の日本代表の指揮官就任当時に若手選手には「W杯まで40キャップの経験が必要だ」と説き、2015年W杯では日本代表は第3戦のサモア代表戦、第4戦のアメリカ代表戦では先発メンバーの総キャップ数は600を超えていた。それだけ経験を重視していたということの証だった。

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斉藤 健仁

さいとう けんじ

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365 」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。


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